スタジアムのデザイン
あらゆるところで書かれていてもううんざりという方も多いでしょうし、サッカーなんて全く興味なくて迷惑にさえ思っている方もいるでしょうからここで書くのはやめようかと思いましたが、やはり書かずにはいられません。ドイツW杯がついに始まりました。本当はドイツのディフェンスの脆さだとかポドルスキの左足の凄さとか書きたいのですがぐっとおさえてデザインのことをースタジアムのデザインについて少しだけ書きます。
開会式から引き続いて開幕戦のドイツ×コスタリカが開催されたミュンヘン・ワールドカップスタジアム(通常のリーグ戦使用時の名称はAllianz Arena/アリアンツ・アレナ)。白く光っていましたね。
設計はHerzog & de Meuron/ヘルツォーク&ド・ムーロン。旭硝子のETFEフィルムで覆われた外観は、ドイツ代表の試合では白に、1860ミュンヘンの試合では青に、バイエルンミュンヘンの試合では赤く発光します。その様子に見惚れてしまって事故を起こす人が多数出るくらい美しいのですが、それだけではありません。ETFEフィルムは日射の透過率はなんと90%を超えるそうです。その結果天然芝に最も重要な太陽光をたっぷり取込むことができます。さらには軽くて曲面も容易に作れて汚れにも強いという旭硝子自信の高機能素材なのです。ぜひ実際に行って見て触って体験してみたいです。
高機能・多機能というと無意味な機能を増やすだけのものが多いのですが、スタジアムらしからぬ妖しい美しさと天然芝のスタジアムにおいて最も重要な太陽光を取込むことを一つの素材で両立しているのは秀逸です。
football狂いの僕としてもアリアンツに負けない、footballを愛する人びとを唸らせるようなスタジアムをいずれデザインするつもりです。スタジアムの改修をお考えのクラブチームのみなさま、またクラブチームを誘致しようとお考えの自治体のみなさま、ぜひ御一報ください。何もレスがなくても近いうちにmatt | atlasでリサーチから企画デザインまで追々公開してこうと思います。