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東京から千歳へ

朝の便で北海道へ向かう。

機内読書は

東京から考える―格差・郊外・ナショナリズム
東 浩紀 北田 暁大
日本放送出版協会 (2007/01)
売り上げランキング: 1185

ベースとなる視点はそれぞれの著書で既に示されたものではありますが、微妙な変化が読み取れたり生々しい告白がされていたり、二人の単独の著書にはない面白さがあります。

到着した千歳は少し吹雪いていてやはり寒い。空港で松本くんと合流してK社へ。まずはウェブに関する打合せ。システムの問題点からリニューアルの方向性について。単にウェブについてだけでなくデザインプロセス全般を考察しなければなりません。続いて夜からは建築の打合せ。構造、オペレーションを含めた最終的な段階に突入しています。打合せは深夜まで続く。

セッション

今日は今回のATAKツアーの最後を飾るspecial gig at superdeluxeに行きました。前回のUNITとは違って少しリラックスした雰囲気の中でセッションを観るーという大変贅沢な時間。とは言ってもセッションそのものは予測不能で何ともいえず心地いい緊張感に包まれておりました。先日のUNITではちょっとだけだった灰野敬二さんが今日のセッションでは大活躍。一人だけ前にセッティングしていたのでメンバー全員でやっている時はバンマスのよう。(エバラくんとも話したけど何て豪華なメンバーだ)Pan Sonicイルポの痙攣プレイは今日も全開でやっぱりかっこよかった。今回の一連のライブで僕の聴覚は間違いなく拡張したと思います。

残念ながらPPVを観れませんでしたがPRIDE.33は激震でしたね。シウバも五味も敗れるなんて。それぞれに勝ったダン・ヘンダーソン、ニック・ディアスが共にカルフォルニア出身ということで異常に盛り上がったのでしょう。シウバが負けたことでミドル級が動き出しそうで面白くなってきました。やはりダンヘン×ショーグンが次の目玉でしょうか。


引き出す

頭の片隅にありながら気づかぬフリをしていましたが今年もリミットが近づいてきました.....確定申告が。今日は税理士Sさんと打合せをしました。といってもまだ何も手をつけていないので、「今年もよろしくお願いします。で、いつまでにまとめてお渡しすればいいのでしょうか?」という程度のお話でしたが。まずはSさんと顔を会わせてハッパをかけてもらってからようやくエンジンがかかるのです。これも毎年思うのですが、次年度こそはこうならないように毎月整理しよう。(ってもう既に2ヶ月過ぎてる!)

その後、d-laboの引き出しのサンプルができたのでシミュレーションをするために川崎の秀光さんへ。

家具としての造作とセンサー及びLEDの取り合いについて動かしたり貼ったり切ったり描いたりしながら細かく調整する。やっぱり触って動かすことで見えることはたくさんあります。本当はもっと早くこのシミュレーションはやるべきでした。

引き出すという行為は認知の問題としてJAM HOME MADE_2nd以来こだわっているテーマです。狭い限られた物理的なハコと引き出すという行為から多様なコミュニケーションが生まれるべくもっと動かしてみます。

ATAK NIGHT 3

松本くんとFRAMES NAKAMEGUROでプロジェクトB(仮称)の打合せ。ここは無線LAN&禁煙席完備な上にテーブルも広めなので最近打合せによく使います。プロジェクトの中で創るためのフォームがなければそれ自体も自分たちで創りましょうーというようなお話。後は多視点を持つための具体的方法を話し合う。

夜はUNITで行われたATAK NIGHT 3 anti fourier/instabilityへ。ちょっと遅れて行ったのですが、ちょうどエバラくんがスタートしたところでした。そらからラストのPan Sonicまで怒濤のパフォーマンス。ATAKをスタートから見て来てかなりのライブを体験していますが今回が間違いなくベスト!です。渋谷くんはインスタレーションを重ねたりしたことで明らかにライブも変わってきたと思う。「徹底的に磨き上げられた音」という特徴は当初からのものですが、それら磨き上げられた音の運動によって空間の重力が変わるかのような感覚。すごかった。その後シークレットとして登場した灰野敬二さんのパフォーマンスも異常に盛り上がり、さらにトリで登場したPan Sonicで轟沈!いやーPan Sonicめちゃくちゃかっこいいよ。エキソニモによる映像もよかったし、久しぶりに揺さぶられ続きの激燃え(含む萌え)ライブでした。堪能ー。

元Panasonic

朝から打ち合わせ等であちらこちらに移動。夕方からはd-laboの定例に少し遅れて(ごめんなさい)出席。今日からd-laboで働くスタッフのみなさんも参加されました。みなさんすごく前向きでこのプロジェクトへの意気込みが感じられました。彼らのモチベーションが下がらないような現象を起こしていけるようにさらに考えて創ります。

定例終了後、UPLINKでのシンポジウム『anti fourier/instability』へ。既に整理券待ちの ATAKファンで一杯でした。エキシビションを見ながら待っている感じ。今日の出演はミカ・ヴァイニオ(Pan Sonic)、イルポ・ヴァイサネン(Pan Sonic)、フランス・デ・ワード(Goem)、渋谷慶一郎(ATAK)で司会が佐々木敦さん(HEADZ)。Pan Sonicの名作vakioはカールステン(noto)のspinと共に当時の僕に衝撃をあたえた1枚です。音はもちろんジェケットのアートワークや名前(元々の名前はPanasonic!!)も全てが秀逸でした。渋谷くんも言っていましたが、ミカもイルポも声がかっこいいー。(佐々木さんの明るい声とは対照的)ポンポンと弾む感じではありませんでしたが、何だかキャラクターをよく現しているようなシンポジウムで面白かった。通訳のドミニク・チェンさんは大変そうでしたが。

明日のUNITでのライブが楽しみです。

Vakio
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posted with amazlet on 07.02.23
Pan Sonic
Blast First (1995/09/21)
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進行形

今日はずっとATAK展の現場設営。大量のアーカイブデータを出力してから現場のUPLINKへ。学生のヘルプの人も集まってくれましたが、肝心のモノが揃わず始めはスローペース。モノが揃って全体のシミュレーションをやってからは一気にガーッと進みました。

このエキシビションでは立ち上げ前からの様々なプロトタイプ&没案から逢坂くんによる映像や最新のテイラー装置によるインスタレーションまで、本当の意味での進行形ATAKが見えますよ。みなさんこの週末はぜひUPLINKへ。(〜2/26まで)

終わったのは深夜でしたが、最後まで残った渋谷くん、マリア、エバラくん、中村くんとですぐ近所で焼肉を食べて解散。手伝ってくれた学生さんも含めて関わったみなさんお疲れさまでした。それからmattに戻って少し作業してから帰る。

そういえば「サッカーU22日本代表×U22アメリカ代表」が行われていましたね。見れなくて残念。あまりいい内容ではなかったようですが。平山はやっぱり使うんだ....。間近に迫ったアジア2次予選が心配です。

Comedy Football

d-laboのプロジェクトブログが公開になりました。このブログ自体もd-laboの環境制作となります。生きていくプロジェクトとは「設計図を描き換え続ける」ことだと思います。これは建築やインテリアのことだけを言っているのではありません。

ちょっと時間が足りないために計画を見直さなければならないことが出てきました。時間の問題だけではありませんが。うーん...。

これを見たらみなさんもきっとサッカー好きになると思いますよ。(はてブより)
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.youtube.com/watch?v=C45htVFq7Ro

ATAK exhibition_Taylor Couette Flow

現在ツアー進行中のATAKのエキシビションがアップリンク・ギャラリーで2/22から開催されます。

information

ATAK exhibition_Taylor Couette Flow
2007.2.22~2007.2.26
@uplink factory
TEL:03-6825-5502
totsune build 1F 37-18 udagawa-cho shibuya-ku tokyo

new work:
Taylor Couette Flow
Takashi Ikegami+Keiichiro Shibuya

exhibition by
myeong hee lee(ATAK,matt)+yoshiro osaka(ATAK)

collaboration with
yuta ogai(ikeg lab)
Takashi Ikegami(Tokyo univercity)


今回は映像の逢坂くんと共にエキシビションのデザインと、テイラー装置のデザインをやっています。その他にもこの期間中はライブ等イベントが満載です。みなさん、ぜひいらしてください。
http://www.atak.jp/info/
http://www.uplink.co.jp/gallery/log/001790.php#more

前陣速攻型

午前は秋葉原の「akiba1LDK+檜風呂」でD氏と打合せ。完成してからも続いている補修工事等の現場確認。よく考えたらこのプロジェクトずっと続いているからまだ撮影もしていません。近いうちに逢坂くんにお願いして映像を撮りたいと思います。

その後同じ秋葉原のビジョンテクノネットに移動してDGNの藤元くん、松茂くんと助っ人の田中くんらと打合せ。d-laboのコンテンツのシミュレーション。

実機で動かしてみてより楽しみになってきました。

mattに戻って中原さんと打合せ。中原さんはHAPPENINGのスタッフやmattの短期スタッフをやっていました。久しぶりに会って地域活性を含む面白そうなプロジェクトの話等。

夜はフジケンさんやノリちゃんらと新大久保のスンデ家でお腹一杯おいしい韓国料理を食べて、新宿で数年ぶりに卓球。フジケンさんと「ピンポン」ばりの真剣ラリーで盛り上がる。僕はペコと同じく右ペンの前陣速攻型です。卓球面白ー!対戦相手求む。

ピンポン (5)
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松本 大洋
小学館
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まずは動かす

西麻布でd-laboのコンテンツ・デザインの打合せ。単にハコやwebを作るのではなく現象を起こすことが重要であることを再確認した上で全体定例会議へ。不確定で不安なことは色々ありますが、このプロジェクトは動かないと、アクションを起こさないと意味がありません。まずは動かしてみましょう。

サッカー日本代表の今年初の合宿が始まっていますね。今回の注目は初招集の藤本淳吾(清水エスパルス)あたりでしょうか。ただ、オシムも言っていますが能力ある選手が同じタイプ(特にMF)ばかりでちょっと面白みにかけますね。それは面白みだけでなくチーム力の問題でもあるのですが。復帰の中沢と闘莉王は並び立つのでしょうか。それも楽しみですね。
http://www.jfa.or.jp/daihyo/daihyo/news/070216_02.html

スピード

午後から新宿でプレゼンを含む打合せ。その後sign代官山でjakobのプロジェクトについての打合せ。トランジットの木村さん、中村さんとjakob側のスタッフ熊野御堂さん。プロジェクト実現のためにいろいろ話し合う。それからmattに戻ってd-laboの施工に関する打合せ。創作の妨げとなることは一切不要です。共通の目標を再確認。

SONYのBRAVIAのサイトで先日のインタビューがアップされました。BRAVIAの色再現性は本当にすごいです。サッカー狂としては次はスピードにトライしてもらいたいです。

d-labo@midtown現場日記003

d-laboの現場からお伝えします。天井は一部下地まで、壁は骨組みまで進んでいます。先週は鳥小屋状態だったエントランス部は肉付け(モルタル下地)まで。

今回はエントランス以外はほとんど間仕切りがないのですが天井や床と照明、そして人の動きによって動的に変化するボリュームを起こすことにトライしています。

ソフト&ハードを支える配管・配線は見えない隙間を埋め尽くすかのようです。

写真にところどころドットのように写っているのは現場の粉塵です。工事のみなさんちゃんと防塵マスクつけてやってくださいね。

最近読んだ本 読書memo 007

ひとりっ子
ひとりっ子
posted with amazlet on 07.02.12
グレッグ イーガン Greg Egan 山岸 真
早川書房
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グレッグ・イーガンの日本での3冊目の短編集。祈りの海しあわせの理由に比べるとバリエーションは少し絞られてまとまった感があります。アイデンティティへの探究はより徹底的に、そして自由意志論にも迫る。僕のベストは「ルミナス」か「ひとりっ子」。「ルミナス」は再読で、初読時に本気で数学基礎論を勉強しようと思ったのですが、今回も再び同じ決意をしたのでした...。イーガンはゲーデルのように神の存在証明に向かうのでしょうか。

超人類へ!バイオとサイボーグ技術がひらく衝撃の近未来社会(ラメズ・ナム/インターシフト)
先日の荒川修作さんの「人間は昔から人工物なんだ!」という言葉を思い出しました。その通りだと思います。僕は素直に攻殻機動隊やイーガンのSFの世界を自身の身体で体験してみたいと思う。そしてそれらが進化論とどうぶつかっていくのかに興味があります。

ドーキンス VS グールド(キム・ステルレルニー/ちくま学芸文庫)
進化論と言えばこの二人。この簡潔な本で真っ向から対立しているわけではないことがよく分かりました。これ読んでそれぞれの著作を読むと分かりやすいでしょう。グールドはワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語しか読んだことがなかったのでこれから読んでみます。

はやぶさ―不死身の探査機と宇宙研の物語(吉田武/幻冬舎新書)
小川一水のSFにも負けない、いやそれ以上。泣きそうになりました。オイラーの贈物の吉田武さん、こんな本も書くのですね。すごいな。

偽満州国論(武田徹/中公文庫)
満州国に限らず、現代の都市デザインもほとんどその駆動部は変わっていませんね。国家という幻想と都市のリアリティは補完関係ではなく共犯関係だと思う。

BIOMEGA 1 (1)
BIOMEGA 2 (2)(弐瓶勉/集英社コミック)
待望の再開です。現在最強の漫画でしょう。素晴らしい。

さくらの唄 (上)
さくらの唄 (下)(安達哲/講談社文庫)
古谷実ワールドはすぐ近くにあっても不可視な世界ですが、この時代のダークワールドは可視の世界でした。でもこのぶっ飛び方はなかなか凄まじいです。

11人いる!(萩尾望都/小学館文庫)
バルバラ異界を読んだ後ではやはり物足りないと感じてしまいました。それでも設定は独創的ですし、何よりもキャラが魅力的で面白かった。タイトルも秀逸です。

ゲーデル総特集
ゲーデル総特集
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青土社
売り上げランキング: 46393
「現代思想」は臨時増刊等で時々優れたデザインの表紙を作りますが、今回もはっとするほど美しい表紙。色、レイアウト等がゲーデルにぴったり。中身は実はまだ一部(討議)しか読んでいませんがあまりにも素晴らしいカバーデザインだったのでフライングでアップします。

都合のいい真実

寒い北海道が戻りましたが東京は暖かいというより暑いくらい。戻り次第いくつかの打合せ。

不都合な真実
不都合な真実
posted with amazlet on 07.02.12
アル・ゴア 枝廣 淳子
ランダムハウス講談社
売り上げランキング: 3

が書籍・映画共に好調のようです。書籍の方を見ましたが、豊富なヴィジュアルを使った分かりやすい視覚表現で温暖化問題に関心を持つ(気づく)きっかけにはなると思います。ただ、ゴア氏の本というのであれば、なぜこれだけ温暖化問題が表出してきても政治(特にアメリカの)がアクションを起こせないのかーという問題にもっともっと深く鋭く切り込んでほしかったです。単に「ブッシュ+チェイニー政権」を批判するだけでは全く意味がない。じゃあ政権が変わったからといって根本的に解決するのかは疑問です。科学者でもなく社会活動家もない政治家としての彼にしか語れないところはそこにあるのだから。「一瞬だけ大統領になったアル・ゴアです。」というジョーク(?)も全く笑えません。

進化

引き続きプロジェクトB(仮称)の打合せ。カフェメニューの試食会。デザートが超美味しかった、って楽しんでいるだけで試食になっていませんね。スープも個人的にはとても気に入りましたが、今度のお店ということで考えると少しターゲットを修正した方がいいかもしれません。続いて今回準備してきたwebについての提案。これに関しては潜在力を発見していくことなのでとても楽しみです。

その後、昨日からの建築の問題がやはり大きく急遽札幌に行っていた潮さんを呼び戻して全体会議。潮さんも僕が感じていた危機感を共有していたので逆にいい契機になりました。潮さんと二人で方向性とプランの擦り合わせをしましたが、圧倒的にプロジェクトはよい方向に向かう。時間的な困難は大きいですが、今回の一連の打合せは非常に有意義だったと思います。

雪は天から送られた手紙である

約1ヶ月ぶりの北海道出張。

数日前までは北海道も暖かかったようですがもうすっかり雪景色。着陸した時は吹雪いていました。寒い。

プロジェクトB(仮称)の建築の全体打合せでしたが、ここにきて大きな問題が発生。これは部分の対処だけでは進めるわけにはいかないでしょう。じっくりーという時間はありませんがよく集中して考える。

夜降ってくる雪と積もっている雪を見ながら中谷宇吉郎が読みたくなりました。

雪
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中谷 宇吉郎
岩波書店
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バルバラ異界

『バルバラ異界』読破。実は萩尾望都を読んだのは初めて。

バルバラ異界 (1)
バルバラ異界 (1)
posted with amazlet on 07.02.09
萩尾 望都
小学館
売り上げランキング: 3870

SFは大好きなのですが、ファンタジー系は苦手で萩尾望都にもそんなイメージを持っていました。ところが読んでびっくりのハードコアSF!絵のタッチに惑わされてはいけません。最後は少しだけ閉じたように感じてしまいましたが、それでも傑作です。先日の荒川修作さんの話を思い出す。他の萩尾望都作品も読んでみたくなりました。

今日はいくつか打合せをしてそれ以外はひたすら提案資料を作る。創作を創作のプロセスの中で現語で伝えるというのは難しいものです。

d-labo@midtown現場日記002

工事は今のところ順調に進んでいます。今日は最初の重要ポイントであるエントランスの骨組み確認。

骨組だけだと何だか鳥小屋みたいですね。ドームの形状、ボリューム共問題ありませんでした。竹中のみなさんに散々おどかされていたので、想定通りにできているのを見てほっとしました。(というかこれは竹中の心理的戦略かw)ディテールの注意点だけ施工サイドと再確認。

天井の骨組みもかなり進んでいます。これから壁の骨組みも建ってくるとボリュームが現れてきます。

現場の帰りに撮った共有トイレのインフォメーションサイン。インフォメーションも行為のデザインなのになーと思う。

大失敗

d-laboのライブラリー他の打合せで北山創造研究所へ。今日のメンバーは北山創研若手チームと幅さんら。『hyper library』はd-laboヴァージョンを皮切りに様々な地点に出現していく予定です。そしてそれらがゆるやかに繋がって『超hyper library(仮)』になっていきます。ライブラリー以外についても意義あるお話ができました。全体定例では部分がこぼれることもあるので、各々で常にフィードバックを忘れないようにしなければ。

夜遅くからは新宿のとある現場の現調に。身体を使っての情報の読み取り。極めて小さなスペースですが、やはり現調はとても重要です。

大失敗
大失敗
posted with amazlet on 07.02.07
スタニスワフ・レム 久山 宏一
国書刊行会
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を読み始めましたが、何だかすごいよこれ。レムおそるべし。

荒川修作×池上高志@三鷹天命反転住宅

三鷹天命反転住宅で開催された「 トークセッション荒川修作×池上高志」に行きました。

武蔵境の駅で偶然池上さんに会い一緒にタクシーで現地へ。池上さんはここのところ体調不良が続いていて今日も点滴をうっての登場でした。(ご自愛ください)早めに着いたので今日のトークショーでオブザーバーを務める鈴木健さんの部屋を見させていただきました。鈴木さんは三鷹天命反転住宅の一住戸をSOHOとして利用されています。僕は荒川さんの建築作品を体験するのは初めてで、写真で見ている限りでは「『建築する身体』とか言いながら、どうしてあんなにモノの形状や色に依存した創作になるのだろう?」という疑問を持っていました。使用法に従って静かにゆっくりと入り、歩いたり転がったり立ち止まったり耳をすましたりしていくうちにそのような疑問は消えました。建築や空間を写真で見るという事と実際に環境体験するということは全く別の体験であるというごく当たり前のことを強く追認させられました。

トークセッションもこの三鷹天命反転住宅の一住戸で荒川さんそして池上さんと鈴木さんを囲むような形で行われました。荒川さんのトンデモ系の脱線や様々な荒川語に惑わされそうになりますが、創作へのロジックは実はとても分かりやすく共感できるものでした。表現形態もスケールも大きく違いますが『バリアアリー』、『グラウンド』等という概念で思考・創作してきたことと近似だと感じました。

そんな荒川さんに対して池上さんは内容を緩めて共通項を見つけるのではなく、より鋭利に迫りながら接続していくという感じですごく面白かった。池上さんと鈴木さんが言っていた、チューリングマシンを超える計算機をぜひ建築や空間創作の中に取り込んでいきたいですね。それから免疫の問題はこれからじっくり取り組みたい問題です。終了後ドリンクを飲みながら歓談。この環境でというのも大きかったと思いますが、すごく楽しかった。次はもっと長い時間を過ごしてみたいです。

疾風のドリブラー

d-laboの濃い定例の後、秋葉原で渋谷くんらと打合せ。JAM HOME MADEから続く「空間と音」への探究を深化させるべく。内容はいずれまた公開していきます。

オーストリア1部リーグザルツブルクの宮本と三都主にはほとんど関心がありませんが、フランス2部リーググルノーブルの梅崎司と伊藤翔は本当に楽しみ。日本企業がオーナーだとかキャラクターを高橋陽一が描いているとかはどうでもよくて、二人のプレイを早く見たい。特に疾風ドリブラー梅崎は世界一あたりが激しいと言われるフランス2部リーグでさらに磨きがかかるでしょう。ヨーロッパ各リーグが少々低調気味に感じられる中、二人がどんなプレイをするのか楽しみです。

民衆防衛とエコロジー闘争

松本くんと中目黒のFRAMESで打合せ。情報のアーキテクチャについて。環境化する「ファインダビリティ findability」をどう創っていくか。

その後、久々の深紅プロジェクト(仮名)の打合せ。整理する必要はなく制作行為をそのまま現せればいいのですが、それがなかなか難しい。アニキはMacBookのブラックをコピー/プリンターのおまけでもらったそうです。いいなーマットブラック。

ヴィリリオの新著の装丁がかっこいい。

民衆防衛とエコロジー闘争
ポール・ヴィリリオ 河村 一郎 沢里 岳史
月曜社
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カバーのヴィジュアル・色やタイポもいいのですが、この大きさが絶妙!書店で手に取った時にも、持ち歩いて読む時にも気持ちのいいサイズです。バートルビー―偶然性について [附]ハーマン・メルヴィル『バートルビー』の装丁も秀逸でしたが、月曜社は頑張りますね。

そういえば池上さんの本はどうなっているのだろう。