2ヶ月ぶりの本メモ。かなり前に読んだものもあるし忘れているものもありますが、メモということで。
Gerhard Richter Helmut Friedel
D.A.P./Walther Konig, Cologne (2007/01)
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こちらが絶版になっていたので、2006年分まで含まれたこの版が出たのは嬉しい。コンパクトでありながら分厚いこの本と展示空間との連なりが『Atlas』なので、また最新ヴァージョンであるこの本の刊行に合わせて川村記念美術館で展覧会もやってほしいですね。
ゲーム的リアリズムの誕生ー動物化するポストモダン2(東浩紀/講談社現代新書)
東京から考えるを読んだ後に続けて読む。これが自然に面白く読めるというのは僕もすっかり動物化しているからなのでしょうか?ALL YOU NEED IS KILL再読したくなりました。
コンテンツの思想―マンガ・アニメ・ライトノベル(東浩紀/青土社)
上記の第3章という感じ。新城カズマの発言の節々に思わず滲む危機意識は重要だと思う。
フランク・O・ゲーリーとMITステイタセンターのデザインと建設のプロセス(ナンシー・E. ジョイス/鹿島出版会)
非常にダイナミックで面白い現場が読める。改めてplanning/design/constructionを重ね合わせるプログラムということを考える。
月島物語ふたたび(四方田犬彦/工作舎)
徹底的な環境論としての都市の成り立ちも面白いけれど、優れた書き手の主観に寄った都市の成り立ちもまた面白いです。
セキュリティはなぜやぶられたのか(ブルース・シュナイアー/日経BP社)
「セキュリティ=テクノロジー」とか「セキュリティ=頑強さ」が間違っているのは明白。僕はセキュリティはユーモアとセットで考えるとけっこう上手く行くと思っています。
環境にやさしい新エネルギーの基礎(藤井照重他/森北出版)
基本的な内容ですが、具体的な構造&システム例が参考になります。
NHKスペシャル気候大異変―地球シミュレータの警告(NHK「気候大異変」取材班+江守正多編著/日本放送出版協会)
ゴア本よりコンパクトで安くていいです。そして科学者自身が主観で判断しながら科学的判断の主観性について言及しているところが何よりも真摯です。
人体 失敗の進化史(遠藤秀紀/光文社新書)
設計図は描き換えることができるし、描き換え続けることが醍醐味です。
われわれはどこへ行くのか?(松井孝典/ちくまプリマー新書)
自然や環境はこれくらいの大きなスケールのほら話と極微の現象を往還して観るのが楽しい。
ゴシックとは何か―大聖堂の精神史(酒井健/ちくま学芸文庫)
形態の精神史。自然を模倣すればする程人工的意匠性は強化されると思う。
ロベルトは今夜(ピエール・クロソウスキー/河出文庫)
つくづくエロスは宗教観と切り離せませんね。未見ですがクロソウスキー本人出演の映画もあります。
敗因と(金子達仁、戸塚啓、木崎伸也/光文社)
ドイツワールドカップから半年以上過ぎてようやく読むことができた。基本的に偏った視点ですが、これはこれでいいのだと思う。ヒディングの章は特に面白かった。
サッカー批評(Issue32)(双葉社)
上記とこれを合わせて読めばドイツワールドカップで日本代表がどういう状況だったのかある程度分かります。この執拗さはサッカー批評の神髄です。
港千尋
インスクリプト (2007/03/23)
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港さんがまた素晴らしい本を出してくれました。「アーカイブ」「ライブラリー」の果てしない夢に思いをはす。まさに秀逸!