UNDERGROUND
朝から日本科学未来館で打合せ。ソフト&ハード。打合せ後に現調を行ない、終了後企画展の『地下展 UNDERGROUND-空想と科学がもたらす闇の冒険』を見る。
人間の関心・欲望はついつい無限に見える宇宙(そら)へ向かいがちですが、閉ざされた世界に見える地下の最深部コアは宇宙に繋がっていて、地下にも無限の時空が広がっていることが分かる。地下でも宇宙でも人間の認識という観点からは果てはないわけで、好奇心はつきません。
空間デザインはトラフ建築設計事務所。空間全体が発泡スチロールで構成されていますが、トラフさんはこういう素材の活かし方がうまいですね。展示に関してはテクノロジーやインタラクションを組み込む時にそれらの情報が強過ぎて本来コミュニケーションしたい情報にたどり着けないということが往々にしてあります。これはただ単に空間にテクノロジーやインタラクションを加えましたというだけで体験ネットワークのデザインに達していないということなのですが、今日も小学生の団体が入ってきてまさにその状態に陥っていました。
最近暦本純一さんがブログに余談として書かれていましたが、その登場時から今でも「インタラクション・デザイン」界隈には<中途半端な過程を「デザイン」と安易に呼んでしまう鈍さ>が蔓延っていて、僕もそれに対してはずっと違和を感じています。暦本さんは<現状のHCIがまだまだ到達できていないからだ>と言っていますが、僕は空間デザインがユーザーエクスペリエンスという視点を未だに獲得していないからだと思います。「ユビキタス」も似たような状況に見えます。現象が起こる場と創る場は違うということを自戒も込めて改めて考える。