ゼロ年代の想像力
7月から毎週定例を重ねているparklife(仮)プロジェクトのプレゼンがありました。視えていなかったことがクリアになりよかったのですが、一方ではコミュニケーションの困難さを改めて痛感しました。プロジェクトのプロセスは誤配のあるコミュニケーションの連続です。それぞれが持っている価値観の挿入や強化だけでは創ることはできない。差異と変化に対しての敏感さは重要です。
宇野常寛氏の『ゼロ年代の想像力』は現在進行形の文化批評としてとても面白かったのですが、その中で今の僕が最も共感した部分ががこの一文でした。
“圧倒的な速度で展開する変化を正確に把握することこそが、むしろ普遍の構造を露出させるー”
この本は宇野氏本人が言うように「東(浩紀)氏に対する批判書」という位置づけのようですが、僕には批判というより東さんの膨大な仕事の一部を引用することで成り立っている書と読めました。もちろんそれ自体は手法なのでいいとか悪いというものではありません。宇野氏はその手法を上手く使うことでこの本を刺激的なものにしています。