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レヴィ=ストロース生誕100年

2008年11月28日、クロード・レヴィ=ストロース(Claude Lévi-Strauss)が100歳の誕生日を迎えました。生き続けているというのは何よりも偉い。日本でも様々な企画があるようです。

レヴィ=ストロース 生誕100年 les 100 ans de CLAUDE LEVI-STRAUSS

今日のレヴィ=ストロース[ シンポジウム ]

UTCPセミナー「レヴィ=ストロースと鳥インフルエンザ―潜在的カタストロフィの構造人類学の方法」

港千尋さんの本も「祝!生誕100年」のタイミングになりましたね。「100歳の誕生日に間に合ってよかったよ」とご本人も仰っていました。

レヴィ=ストロースの庭
港 千尋
エヌティティ出版
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神話論理はまだ手をつけていませんが(さすがにあのボリュームには怯みます)、いくつか読み直したいものがあるのでこれを機に読みたいと思います。

野生の思考
野生の思考
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クロード・レヴィ・ストロース
みすず書房
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やきもち焼きの土器つくり
クロード レヴィ=ストロース
みすず書房
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悲しき熱帯〈1〉 (中公クラシックス)
レヴィ=ストロース
中央公論新社
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悲しき熱帯〈2〉 (中公クラシックス)
レヴィ=ストロース
中央公論新社
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「臓器を印刷、サイボーグ猿―生物学の動画トップ10」

WIRED VISIONのこの記事がなかなかすごいです。

臓器を印刷、サイボーグ猿―生物学の動画トップ10

特に『第3位:ロボットアームを操作する「サイボーグ・モンキー」』と『第1位:身体のパーツをゼロから作成』はこうして映像で見るとあらためて衝撃的。ブレイン・マシン・インタフェース(BMI)にしてもブレイン・コンピューター・インターフェース」(BCI)にしても、ブレインーマシン(コンピューター)という限定したシステムで捉えるといろいろ見失ってしまうよ。

ついに復刊!

おおっ!『熱学思想の史的展開1─熱とエントロピー』がついに復刊決定!!しかも文庫です。

筑摩書房 これから出る本

復刊ドットコムでみんなが熱いメッセージを送ったかいがあったーのかな?それにしても<ちくま学芸文庫math&science>素晴らしいです。ランダウ=リフシッツやディラックが文庫で読めるなんてすごいことだよねえ。

力学・場の理論―<br>ランダウ=リフシッツ物理学小教程 (ちくま学芸文庫)
L.D. ランダウ E.M. リフシッツ
筑摩書房
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量子力学―<br>ランダウ=リフシッツ物理学小教程 (ちくま学芸文庫)
L.D. ランダウ E.M. リフシッツ
筑摩書房
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ディラック現代物理学講義 (ちくま学芸文庫)
P.A.M. ディラック
筑摩書房
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回復力減退

連休後半から風邪でダウン。高熱がなかなか下がらず寝込んでしまいました。風邪をひきやすくなったということはないのですが、なった後の回復力は確実に減退しているという実感があります。ずっと寝ていたので夢を一杯見た気がするのですが内容がほとんど思い出せません。一つだけ、あーネネムの夢を見ているなあと思ったらネネム(6kg超)が顔に乗っかってフニフニしていた。あやうく息が停まるところでしたよ(このパターンよくあるんです)。

夢の科学 (ブルーバックス)
アラン・ホブソン
講談社
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情報デザイン ブックガイド・トーク

青山ブックセンター本店で行なわれた港千尋+永原康史監修『創造性の宇宙』(工作舎)刊行記念トークイベントに行ってきました。タイトルは「情報デザイン ブックガイド・トーク」ということで、ブックジャンキーに違いない二人による巷に溢れているブックガイドとは全く違うブックガイドはとても見ごたえ&聴きごたえがありました。『POWERS OF TEN』の映像版を久しぶりに観ることができたのもよかったです。

それぞれの自著に加えてブックガイドで紹介された稀少本なども販売されていて以下の二冊を購入。

レヴィ=ストロースの庭
港 千尋
エヌティティ出版
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文字はこうして生まれた
デニス・シュマント・ベッセラ
岩波書店
売り上げランキング: 141900

上は港さんの最新作。下は先のエントリーで紹介したプルーストとイカにも繋がるのでぜひ読みたいと思い。本当は僕もクリスマスプレゼントでこんな本もらえるといいのですが。


創造性の宇宙
創造性の宇宙
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伊藤俊治 久保田晃弘 四方幸子 須永剛司 高橋士郎 永原康史
秦 剛平 ジャン=ルイ・ボワシエ 前田ジョン 港 千尋
工作舎
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パワーズ オブ テン―宇宙・人間・素粒子をめぐる大きさの旅
フィリップ・モリソン 村上 陽一郎 村上 公子
日経サイエンス
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EAMES FILMS:チャールズ&レイ・イームズの映像世界 [DVD]
パイオニアLDC (2001-08-24)
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奥さまは魔女

友人の前田くんたちの新居(ホワイトハウス)リフォームのための打合せに現場の逗子へ。逗子駅至近というより駅のすぐ上という感じの高台なので窓から見える海面と自然光+人工光による美しい光の時間変化が居室空間にも満ちていくという非常に恵まれた環境。まだ何もしていないのですがこのままでも充分に気持ちいい。この環境を利用して創ることができるというのは本当に楽しみです。

今日は施工会社の方と設備担当の方にも来ていただき現調してもらいました。およそ築40年という古い建物なので特に設備関係は事前にしっかり調べた上で設計をしないとならないので。両者共ベテランの方でとても積極的かつ丁寧に調べてくれて大変助かりました。と言いますか、単におじさんはかわいらしい奥さまに弱いというだけの話だったようです。

行き帰りにこればかり繰り返し聴いて気分はすっかりファイターです。

Dream Fighter(初回限定盤)
Perfume
Tokuma Japan Communications =music= (2008-11-19)
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紅白歌合戦出場も決まったようですね(11/25発表)。これがいいことなのかどうかは分かりませんが、とりあえず頑張ってください。

多摩美図書館再訪

国立国会図書館(NDL)の倉重くんと共に多摩美の図書館へ。先日訪れた際に出た話の続きのオフミーティングと、かねてから倉重くんと多摩美図書館の渡邉さんらとで予定していた食事会が併せて行なわれました。メンバーは多摩美の港千尋さんと永原康史さん、それから多摩美図書館設計時の担当者(当時伊東豊雄建築事務所所員)で現在は独立されている中山英之さんと渡邉さんと倉重くん。

夜間の光の漏れ方と曲面ガラスへの映り込みがとても美しい多摩美図書館をぐるっと見た後、半外部的なカフェスペースでみんなで雑談的に話をする。カフェとして意図されながら利用されていないのはいい「建物」だけに非常にもったいない。そこを動かしてこそ本当の「つくる図書館」なのではないでしょうか。そのような観点で具体的なアイデア等を思いつきながら喋りました。

その後橋本のお寿司屋さんに移動したのですが、そこが多摩美教授陣の定番スポットらしく伊藤俊治さんらが既に盛り上がっており合流することに。その席で伊藤さんや港さんに聞いた1995年の建築デザイン会議 IN YOKOHAMAの話があまりにも凄くて面白すぎでした。あらためて荒川修作さんは無敵ですねえ。帰ってからネットでその時の情報を調べてみましたが、時期として微妙なせいかもしくは無かったことにされているのかw有効なものは見つかりませんでした。どなたか当時の映像を持っていらっしゃる方がいましたらぜひYou Tubeかニコ動にアップしてくださいませ。

さらにその後居酒屋に移動して情報デザイン学科の学生らも合流しての忘年会1.0とやらにも参加。前に座った学生にかんなぎの話とかしてしまい思いきりひかれまくって終了ー。

拡張した心

先日の出張の帰りに購入したこれを読みました。

暴走する脳科学 (光文社新書 377)
河野哲也
光文社
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タイトルから想像されるような挑発的な内容ではなく、心の哲学〜脳神経倫理学のさらっとしたイントロダクションになっています。200ページちょっとの新書ですが、短いながらも一章をあててベンジャミン・リベットの自由意志に関する実験とその後の議論について紹介されているというのは大きな意味があると思います。

著者自身も「拡張した心」論者の一人であるのですが、「心」という限定で考えることにはやはり違和感を感じます。暦本さんもブログで書かれていましたが、

生命とは、永遠の形相のもとにおける存在の過程ではなく、むしろ個体とその環境との相互作用である。

というノーバート・ウィーナーの言葉のように「生命」というシステムにおける相互性を考えなければならないと思います。

マインド・タイム 脳と意識の時間
ベンジャミン・リベット
岩波書店
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サイバネティックスはいかにして生まれたか
ノーバート・ウィーナー
みすず書房
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MORE! MORE! MORE!

2008年11月19日発売されたもので即購入したもの。

MORE! MORE! MORE!(初回生産限定)(DVD付)
capsule
ヤマハミュージックコミュニケーションズ (2008-11-19)
売り上げランキング: 6


Dream Fighter(初回限定盤)
Perfume
Tokuma Japan Communications =music= (2008-11-19)
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服従の心理
服従の心理
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スタンレー ミルグラム
河出書房新社
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中田ヤスタカ氏まだまだいきますねー。『服従の心理』は山形浩生氏による新訳。これも楽しみ。

赤い電車

出張で静岡県浜松市へ。新幹線で浜松まで行きそこから遠州鉄道に乗り換えて、まずは木材のマルホンショールームへ。浜松市の天竜川流域(現浜松市天竜区)は江戸時代から植林が進められ日本三大人工美林(森林面積率91%)として知られている、東海地方屈指の林業地帯です。マルホンは地元の天竜杉、檜だけではなく世界30カ国から厳選した多彩な無垢材を扱っている会社です。

ここは体育館のような広いショールームに様々な無垢の床材が敷きつめられていて靴を脱いで歩いて座って確かめることができる、というのを前田くんたちから聞いて一度来ようと思っていた場所でした。たまたま他に来訪者もなかったようでゆっくりと触れてみることができました。前田くんたちのホワイトハウスwに使う無垢材をこれから選ぼうと思っています。

それからまた遠州鉄道で浜北まで移動してinmercanto(インメルカート)の新店引渡しのためにプレ葉ウォーク浜北へ。

さすが「音楽のまち」浜松だけあって楽器屋さんがSC内の一等地にありました。が、それだけ。もっと「音楽」や「木」をマテリアルとして前面的に使ってここでしかできないユニークさを出してもよさそうなのに。SCやモールの均一性こそが欲望されているというのはよく分かるのですが...。

写真を撮り忘れましたが、遠州鉄道も赤い電車でした。

赤い電車
赤い電車
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くるり
ビクターエンタテインメント (2005-09-22)
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NDL × d-labo

打合せのため久々にミッドタウンのd-laboへ。年明けから始まる予定の国立国会図書館(NDL)とd-laboによる協同イベントの企画について、d-laboの山本さん、平井さんやNDLの倉重くんらと話しました。と言っても事前にある程度共有できていたので今日は大変スムーズに終わりました。NDLの長尾館長とゲストとのトークイベントを4回連続でd-laboにて行なう予定です。日程、ゲストなど正式な発表はもうしばらくお待ちください。

先日アップされたVAGANCEでの長尾館長と僕との対談はこのイベントへのプロローグ的な意味合いもあったのですが、対談中はそのことにほとんど触れることができませんでした。今度は長尾館長が外へ出られるということで意味がありますし、その先へ繋がっていくものとなるはずです。ご期待ください。

時間イメージ

出身高校(島根県立出雲高等学校)の東京同窓会総会が新宿の三井クラブで開かれました。僕たちの学年が今年の幹事ということで今年の春先から準備をしていたものです。この会に向けて映像作家の逢坂芳郎くんと共にショートムービーを作ったのですが、みなさんに大変喜んでいただけたようで何よりでした。参加者数も何とか目標に達しましたし、楽しく進められてよかったよかった。

映像を作ってみて、机に積んであったこれを読もうと思いました。

シネマ2*時間イメージ (叢書・ウニベルシタス)
ジル ドゥルーズ
法政大学出版局
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プルーストとイカと日本語

「読む」ことについての本と「書く」ことについての本を同時に読んでいます。意図したわけではありません。たまたまタイミングがあっただけ。

プルーストとイカ―読書は脳をどのように変えるのか?
メアリアン・ウルフ
インターシフト
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日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で
水村 美苗
筑摩書房
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『プルーストとイカ』は「読む」という行為の複雑さとその影響の大きさなどが多視点から書かれているのですが、これは本当に面白いです。認知に関する本では久々の傑作ではないでしょうか。『日本語が亡びるとき』の方は梅田望夫氏のエントリーがきっかけでネット上で異常に盛り上がっていて、何でこんなに熱くなっているのかとりあえず読んでみようと思い書店で購入しました。こんなの読んでるから書く時間がなくなるんだよねえ。

神様

ネネムのおしっこにまみれながらも構成つくったり原稿書いたりしております。ちょっとへろへろです。そんな僕をUNIQLOCK(iPod touch)とかんなぎが慰めてくれています。


かんなぎ 1 (REX COMICS)
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武梨 えり
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かんなぎ  1(完全生産限定版)
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ネネム怒る怒る怒る

我が家のネネム(アビシニアン♂6歳)くん、夜中に尿結石の症状が出たので翌朝出張に出る前に病院へ連れていきそのまま入院させました。戻ってから迎えに行ったのですがネネムくんめちゃくちゃ怒っている。僕に向かって「ふーっっっ」って。といっても非常に弱々しい「ふーっっっ」だから全く威嚇にはならないのですが。病院が大嫌いなネネムにとって入院は大変なストレスなのです。ただでさえ病気で弱っているのにごめんね。

しかし、今回は症状がちょっと重くてかなり派手にやってしまって(尿結石の症状が出ると排尿のコントロールができなくなりトイレ以外でおしっこをしてしまうのです)いるので部屋もソファもベッドも僕の服もおしっこ臭くて、もー大変です。

これが必殺の左ストレートだ。

大津〜京都へ

さらに続くinmercanto(インメルカート)の新店オープンのために今度は滋賀県大津市へ。大津といっても琵琶湖の畔とかではなくてちょっとがっかり。今回はフォレオ大津一里山という大和ハウスが運営管理するショッピングセンター(SC)。大和ハウス緩むことなく攻めています。

SCには珍しく渋めの色合いの外観です。まわりも地味な風景なのでちょっとアテンションが弱すぎる気がしますが。「TTボウル」というボウリング場が核テナントとして入っていること、間近で新幹線を見下ろせる「新幹線展望テラス」があるというのがなかなかユニークです。SCとボウリング場の組み合わせは特に興味深い。

京都からJRで17分と近いので京都駅付近で宿泊。久しぶりに京都駅に降り立ちましたが僕はここのダイナミックさはかなり好きです。

BLUE SQUARE CAFE オープンしました!

11月6日、新宿西口のコクーンタワーにブックファースト新宿店がオープンしました。先日も書いたようにmattはこのブックファースト内のカフェ&ギャラリー「BLUE SQUARE CAFE」のインテリアデザインを担当しています。

TRANSIT NEWS:New Open - BOOK 1st. & BLUE SQUARE CAFE

11月4日にプレス向けの内覧会が催されたのですが僕は都合がつかず出席できませんでした。なのでこの日あった、hacknetの安岡さん、BACHの幅さん、SPBSの福井さんとブックファースト新宿店店長の梶野さんの4人による記念トークショー「インターネット時代のリアル書店」も残念ながら観ることができず。このトークショーを含むブックファースト新宿店のオープンについて月曜社の小林浩さんが言及されています。

ウラゲツ☆ブログ:ブックファースト新宿店がついに開店

内容は観ていないので何とも言えませんが、確かにこのテーマでこのメンバーでやるのであればもっとオープンなトークショーにすべきですよねえ。そもそもこうしてトランジットさんがプロデュースに入ってカフェ&ギャラリーを作るということが従来の書店的コミュニケーションから外へ広げようという意図があったわけですからテーマと送り手だけを替えても受け手が替わらない(広げない)とあまり意味はないでしょう。場としてもったいない。とはいえスタートしたばかりですから場としてどう使われていくのかは今後に期待しましょう。

結局僕は11月5日のプレオープン(主に出版社向けだったようです)に行って、全フロアを廻りました。小林さんも書かれていますが、変形の建物を生かして大型書店では珍しくいい意味で抑揚のある空間になっています。その空間的な抑揚に対して書籍の分類があまりにも固過ぎるのが少し残念。

オープン記念ということで何冊か購入。

アーキテクチャの生態系<br>情報環境はいかに設計されてきたか
濱野 智史
エヌティティ出版
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サイボーグ・フィロソフィー<br>『攻殻機動隊』『スカイ・クロラ』をめぐって
高橋 透
エヌティティ出版
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感覚秩序 ハイエク全集 I-4 (1)
ハイエク
春秋社
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本を購入する理由が多過ぎるのには困ったものです。

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BLUE SQUARE CAFE
■ ADDRESS : 東京都新宿区1−7−3モード学園コクーンタワー1F
■ OPEN : 8:00−22:00(土・日・祝 10:00−22:00)

■ PRODUCE&OPERATION : TRANSIT GENERAL OFFICE INC.
■ INTERIOR DESIGN : matt
■ LOGO DESIGN : a designer