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リアルアマゾン

年明けから『思想地図 vol.2』を楽しく読んでいます。メイン特集は「ジェネレーション」ということなのですが、『アーキテクチャの生態系』を読んだ後だと第二特集の「胎動するインフラ・コミュニケーション」に惹かれてしまいます。

ニコニコ動画のタグの仕組みを「タクソノミー」や「フォークソノミー」との対比から「フラクソノミー」と表現する濱野智史氏の論文は、環境=アーキテクチャ論として自著に続いて非常に興味深いです。そして、「ソシオフィジクスは可能か」と題された座談会は、内容としては次号vol.3に予定されている特集「アーキテクチャ」に繋がりつつ座談会のコミュニケーションそのものが今号の特集「ジェネレーション」に繋がるというなかなかアクロバティックな展開になっています。

この座談会でも出てきますが、アマゾンなどのネット書店はウェブ上であるからこそリアル店舗では不可能なほどの膨大な在庫を抱えることができるーという話。アマゾンは千葉県市川市に倉庫(物流センター)という形で物理的空間を持っているわけですよね。そしてそこで働く人々は日々膨大な量の注文に対して、在庫管理サーバに登録された在庫を携帯端末を使って効率よくピックアップしています。ということは決してリアル店舗でもアマゾンくらいの規模の店舗ができないわけではないと思うのです。もちろんそこにカスタマー用のインターフェイスは必要ですが、それも今の在庫管理システムの応用で可能だと思います。そんな既存の分類にも縛られないリアル店舗をまさにアーキテクチャとして設計すれば面白いなあ。絶対に。

1月28日に東工大で催される公開シンポジウム「アーキテクチャと思考の場所」も楽しみです。

思想地図〈vol.2〉<br>特集・ジェネレーション (NHKブックス別巻)

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